ラリー・ポール
ロバート・ダウニー・Jrには役不足だよ・・・。
「アリー・マイ・ラブ」を観ての感想をひとことで言うとそういうことだ。
そりゃラリー・ポール、カッコウ良いよ?
だってロバート・ダウニー・Jr だもん。 当たり前でしょ。
日本でロバート・ダウニー・Jr に人気が出たのは「アリー・マイ・ラブ」で、RDJ演じるラリー・ポールがすごく良いってあちこちで聞くから、観ようとは思ってたんだけどなかなか手が出なかった。
「アリー・マイ・ラブ」の最初のシーズンが放送されたころ、1回観たんだけどちっとも面白いと思えなかった。
アリー・マクビールというヒロインにまったく共感できなかったから。
とってつけたような弁護士役で、頭の中はまだ見ぬ王子さまのことしかなくて。思い込みが激しくて、もっともそばに居たくない女子キャラで、続きは見なかった。
そんなアリーの恋人役って・・・・。
RDJが出ているシーズン4のDVDボックスが500円で出てたので買って。やっと観たけど。
「役不足」って感想がすべてだ。
ロバート・ダウニー・Jr 演技の余地がないじゃない?
RDJのルックスと佇まいで、優しく微笑んでればいいんだから。
ひとつ、ロバート・ダウニー・Jr がラリー・ポールを演じ損なってるなーと思うのは、恋をしている男性のようにまったく見えなかったこと。一瞬も、そんな表情はなかった。
アリーを「運命の女性だ」なんて言うのに、アリーに恋してるようには見えなかった。一生懸命愛そうとしているようには見えたけど。あ、それがラリーという役柄なのか。さすがだ、深いな!(笑)
ラリーで一番心に残ったのは、離れて暮らす幼い息子への想いを語るところ。
いちど子供を持ったら
どれだけ覚悟していても驚くよ
湧き上がる愛情の深さに・・・
実際、同じ年頃の息子インディオ君がいて、離婚して離れて暮らしていて。
そういうバックボーンもあるだろうけれど、ほんとうに息子への想いの深さが伝わった。
こんなセリフ言われて、アリーに勝ち目はないよねーって思ったもの。
歌ったり。
ピアノ弾き語りしたり。
生クリーム鼻に塗ったり。
ぬいぐるみ抱えたり。
ロバート・ダウニー・Jr 鑑賞にはなかなかGoodなショットも多いんだけど、でもね。どこか精彩がないの。
ドラッグ問題が最悪の段階に来てた時期だからってことだけじゃない。
ロバート・ダウニー・Jr が演じて演じ甲斐のある役柄じゃない。
たまたま今日、CATVでロバート・ダウニー・Jrの「復活」までを関係者のインタビューで紹介する番組を放送してた。
そのなかで「ピックアップ・アーティスト」の監督J・トバックがラリーを演じたRDJについて言っていた。
彼はテレビのコメディに出たいなどと思ってなかったはずだ。
ロバートが挑戦できるものがなにもない。
あのドラマで彼が挑戦したのは「忍耐」以外ないだろう。
ラリーを演じるロバート・ダウニー・Jrに精彩がないと感じたのは正しかったんだと思った。精彩を放つ「忍耐」なんてありえない。
「ラリー・ポール」は、ロバート・ダウニー・Jrの演技者としてのキャリアの中で最低の役だと思う。
【役不足】力量に比べて役目が不相応に軽いこと。