ShandyGaff RDJ Diary

  Robert Downey, Jr. What a fabulous man!

はにかむトニー

ロバート・ダウニー・Jrの出演作はもう何度も観返しているけれど、見飽きるということがない。観るたびに発見や驚きがある。

何度も書いているけれども、まず言葉以上に想いを語る瞳。

セリフがないカットでも顔中の筋肉が細やかに動いて表情が微妙に変化する。

と思うと印象的な大きな表情がぱっと花開いて視線を釘付けにする。

腕や指もよく動いて心情を表現する。

 

演技の上手さは監督、共演者、万人の認めるところなわけだけど、DVDでコマ送りにして見てさえ鑑賞に耐えるというのは凄いと思う。

 

これ。この表情も演技なのかな?

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アイアンマン2」で、ブラック・ウイドーことナターシャが初登場するシークエンス。

スカーレット・ヨハンソンがあの美しい緑の瞳を見開いてトニーを真正面から見つめる。見つめられて先に視線を外したのはトニーで、その瞬間のはにかんだ表情がこれ。

写真ではわかりにくいけれど、ほんと一瞬の微妙な表情の変化。演技でこんな微妙な変化を作れるもの? 一瞬、スカーレットの魅力にRDJが素で照れたのかと思った。

でも、至近距離で見つめあったふたりそれぞれをアップで正面に収めるのに一発撮りって無理よね?それぞれのショットを撮るのだとしたら、RDJはカメラをみつめて、あのはにかむ表情を作ったんだよね。意図してあんな細かい筋肉動かせないと思う。ほんものの感情が伴わなければあんな風に表情は動かないと思う。

ロバート・ダウニー・Jrは、トニー・スタークを演じながら、照れてはにかむという感情を実際に体験してるのかもしれない。カメラを相手に!

それができるから名優なのか。

 

だけど毎回毎回、演じる人物にそこまで感情を落とし込んでいたら、ロバート・ダウニー・Jr本人の精神も消耗するだろうな。

 

実際「チャーリー」の撮影のあと

「僕の全てをチャップリンに捧げたのに、撮影終了後はひとり取り残されて気が狂いそうになった」

というようなことを言っていたのを記事で読んだ。

そりゃあ、長く慣れ親しんだドラッグやアルコールに慰めを求めてしまっても仕方ない状況だったかもしれない。

いまは、アイアンマンやホームズのようないっそ突き抜けたキャラクターだからむしろなりきることも楽しむ余裕があるのかも。

娯楽色の濃い作品であっても高く評価されるのは、RDJの深みのある感情表現があるからだ。ロバート・ダウニー・Jrが画面に現れると、彼から一時も目が離せない。瞬きする間も惜しい。