極上の微笑み
この幸せそうな微笑みの先には、スーザンがいる。
ほんとうにいい笑顔だなぁ、と思う。
極上の微笑みだ。
これは2013年のGolden Globe Awardsでのショット。
ロバート・ダウニー・Jrはセシル・B・デミル賞を受賞したジョディ・フォスターの
プレゼンターを務めた。J・フォスターがスピーチをする間、壇上で見守っているRDJ。
ジョディが Robert, I want to thank you... と語りかけて、ロバート・ダウニー・Jrの妻のスーザンの名前も口にした時に、ステージのすぐ前のテーブルにいたスーザンに視線を送って微笑みかけたのがこのショット。ほんの一瞬の笑交わし。
ジョディからの感謝の言葉を、妻と分け合うこの笑顔。とてもとても幸せそうだ。
こんな愛情のこもった眼差しを向けられるスーザンは幸せだなぁと思うけれど、こんな笑顔を浮かべられるいまのロバート・ダウニー・Jrの幸せがとても嬉しい。
薬物依存の問題を克服してのスクリーン復帰第一作の監督を務めたキース・ゴードンがこんなことを言っていた。
「ロバートにはなぜそんなに多くのセカンドチャンスが与えられるのかと人々は聞くけれど、彼にはとてつもない才能があるというだけではなく、彼が優しくて思いやりのある人間でもあるからだ」
「彼は愛くるしい子犬のようだ。彼の幸福を願わずにはいられないのだ」
そうなのだ。愛さずにはいられない可愛らしい仔犬。幸福を願わずにはいられない愛すべき男。
いまやキングと呼ばれるほどの堂々たる男だけれど、ほんとにこの満ち足りた笑顔は見ている者も幸せにする。もともとRDJは笑顔が素敵だけれど、この笑顔は特別なものに見える。
この微笑みの先にいるスーザン。
映画プロデューサーである彼女と知り合ってからのロバート・ダウニー・Jrはとても落ち着いて順風満帆に見える。素敵なパートナーを得てのこの愛情にあふれた微笑みだ。
2005年の結婚式。
RDJがとても嬉しそうだ。
素直な人間なんだなぁ、と思う。
そう、真っ直ぐに人を愛す仔犬のような。
そんなロバート・ダウニー・Jrだもの、キース・ゴードンだけじゃなく、誰もが幸せを願わずにはいられないよね。
Chocolate drop eyes
海外のサイトの記事を読んでいたらロバート・ダウニー・Jrの目をこんなふうに形容していた。
Chocolate drop eyes...
こんなのとか・・
こんなのとか?
こんなの?
ふうう。
君の瞳に乾杯。 あなたの瞳に完敗。
はにかむトニー
ロバート・ダウニー・Jrの出演作はもう何度も観返しているけれど、見飽きるということがない。観るたびに発見や驚きがある。
何度も書いているけれども、まず言葉以上に想いを語る瞳。
セリフがないカットでも顔中の筋肉が細やかに動いて表情が微妙に変化する。
と思うと印象的な大きな表情がぱっと花開いて視線を釘付けにする。
腕や指もよく動いて心情を表現する。
演技の上手さは監督、共演者、万人の認めるところなわけだけど、DVDでコマ送りにして見てさえ鑑賞に耐えるというのは凄いと思う。
これ。この表情も演技なのかな?
「アイアンマン2」で、ブラック・ウイドーことナターシャが初登場するシークエンス。
スカーレット・ヨハンソンがあの美しい緑の瞳を見開いてトニーを真正面から見つめる。見つめられて先に視線を外したのはトニーで、その瞬間のはにかんだ表情がこれ。
写真ではわかりにくいけれど、ほんと一瞬の微妙な表情の変化。演技でこんな微妙な変化を作れるもの? 一瞬、スカーレットの魅力にRDJが素で照れたのかと思った。
でも、至近距離で見つめあったふたりそれぞれをアップで正面に収めるのに一発撮りって無理よね?それぞれのショットを撮るのだとしたら、RDJはカメラをみつめて、あのはにかむ表情を作ったんだよね。意図してあんな細かい筋肉動かせないと思う。ほんものの感情が伴わなければあんな風に表情は動かないと思う。
ロバート・ダウニー・Jrは、トニー・スタークを演じながら、照れてはにかむという感情を実際に体験してるのかもしれない。カメラを相手に!
それができるから名優なのか。
だけど毎回毎回、演じる人物にそこまで感情を落とし込んでいたら、ロバート・ダウニー・Jr本人の精神も消耗するだろうな。
実際「チャーリー」の撮影のあと
「僕の全てをチャップリンに捧げたのに、撮影終了後はひとり取り残されて気が狂いそうになった」
というようなことを言っていたのを記事で読んだ。
そりゃあ、長く慣れ親しんだドラッグやアルコールに慰めを求めてしまっても仕方ない状況だったかもしれない。
いまは、アイアンマンやホームズのようないっそ突き抜けたキャラクターだからむしろなりきることも楽しむ余裕があるのかも。
娯楽色の濃い作品であっても高く評価されるのは、RDJの深みのある感情表現があるからだ。ロバート・ダウニー・Jrが画面に現れると、彼から一時も目が離せない。瞬きする間も惜しい。
「Tuff Turf 」 1985年
邦題は「ハイスクール・ファイター」。
この映画は掘り出し物。
二十歳のロバート・ダウニー・Jr.が可愛い。高校生役。
主役は隣のジェームズ・スペイダー。
で彼を助ける同級生のジミー・パーカー君。いい奴です(笑)
ジェームズ・スペイダーも綺麗でシャープ。カッコいい。
ロバート・ダウニー・Jr.とジェームズ・スペイダー。タイプは正反対だけれどどちらもほんとうに美しい顔をしている。
これは真面目な顔してるけど、ここのシーンは教室でふざけて先生に注意される。神妙な顔して叱責されながら、先生が背を向けたとたん腕振り上げたり隣の生徒にふざけたり、やんちゃな高校生の雰囲気が溢れてる。
素でもこんな高校生だったのか、と思うくらい、いるいるこういう男の子って感じ。生き生き演じてる。
はい。先生に見つかって「やべっ!」という表情(笑)
このドラム叩いてるシーンはRDJのフィルモグラフィーでよく紹介されてる。この映画だったのね、ってやっと観ることができた。
バンドのメンバーの中で人気がイマイチっぽくて、ちょっと落ち込み気味だったり・・いや、かわいいよ(笑)
ほらねーキュート!
ストーリーは、ジェームズ・スペイダーが不良グループのリーダーの彼女を好きになって・・・っていう、ハイスクール版ロミオ&ジュリエットかな。
ついにジェームズ・スペイダーが不良グループに呼び出され絶体絶命!という時に、助けにくるジミー・パーカー君。
どうです、この颯爽たる勇姿! スーパーヒーローの片鱗がすでに・・え??(笑)
ドーベルマン2頭従えてますよ! 頼りになりそう!強そう!・・犬が(笑)
仔犬キャラのRDJがドーベルマン引き連れてる姿はツボだ!似合わなすぎてカワイイ!
でも犬を放ったあと撃たれちゃいます。 やっぱりな・・(笑)
高校生の喧嘩で銃が普通に出てくるあたり、アメリカ怖いわ。
撃たれて倒れる演技もいいなー(笑)
ええ、もうなにやってもカワイイです。
しかし、身体張って親友を助けに来たっていうのに、2年後には「レス・ザン・ゼロ」でジェームズ・スペイダーからドラッグ買ってあげく男娼までさせられちゃう。
恩を仇で返すとは、なんて奴だジェームズ・スペイダー!(笑)
撃たれても軽傷だったようです。
ラスト、主役の二人が踊るクラブに足引きずって登場。
バンドの演奏に楽しそうにみんなで加わるのだけれど、ロバート・ダウニーJr.のこういうノリの良さは天性でしょうね。サタデーナイトライブなんかにも出たりして、若い頃からこういうステージパフォーマンスに長けている。
顔立ち、立ち居振る舞い、パフォーマンス、どれをとってもチャーミング。
鏡の中のトニー
デジタル時代の映画ファンって面白いね。
まあ、アラ探し、なんだけどほんと細かいところまで観ていて笑える。
アイアンマン2、血中毒素を測るシーン。
鏡のシーンってやっぱり撮影は難しいのかな。カメラやスタッフ、楽屋裏が映りこんじゃまずいものね。
手前にトニーのダミーの役者さんを立てて撮っているわけね。
つまり奥のRDJは鏡像ではなくて本物のRDJ本人。
確かに!指のポジションが違う!(笑)
よく気がつくよねー。こうやって指摘されなきゃ見落としてるよ。
でも、これ見ててもうひとつ気がついた。
これはおかしいぞ、って。
こっちを向いてるトニーは、鏡に映ったトニーという設定なんだよね?
ここは状態が悪くなっていることを知ったトニーが、鏡の中を覗き込んで「どうしたらいい?」と独白してるのを正面から撮ってるカット。鏡像のトニーを私たちは見てることになる。
だとしたら!
こっちを向いてるトニーのスーツは左右反転してなきゃおかしい!!
でしょ?(笑)
ポケットは向かって左、鏡像トニーの右胸、についてなきゃいけないし、スーツの打ち合わせも・・ね?
予算はたっぷりありそうなんだから、左右反転スーツを仕立てておくくらい細部にこだわっても良かったのにね。CGで修正するとか。
ジョン・ファブロー、映画オタクのくせに気づかなかったのかしらね?(笑)
コメンタリーで、辻褄合わない部分については「観客も、笑えれば細かいことは気にしない」なんて言ってるから、スルーしたのかもしれないね。でも、ここぜんぜん笑いのないシリアスなシーンなんだけどね(笑)
まあ、もともとがコミックでまだまだ有り得ない設定のヒーローものだから気にしないし、ストーリーのテンポもいいから細かい矛盾なんか気づかず見ちゃったしね。
なによりロバート・ダウニー・Jr.がカッコイイからなんでも許すけどね(結局それか?笑)
People's Choice Awards 2014
アイアンマン3でピープルズチョイスアワードのアクションスター部門を制したRDJ。
壇上に上がって、まず仕事上のパートナーを紹介し感謝し栄誉を分かち合ったあと。
「次は僕だ」と言ってそこからが圧巻。
受賞者みずから壇場の演出をはじめる。
マイクにエコーを入れるよう指示する。
テスティング・・テスティング・・
マイクの確認をする声さえもカッコイイ!
スポットライトを僕に!
会場が暗くなりRDJがスポットライトに浮かび上がる。
音楽をかけてくれ!
アイアンマン3の音楽が低く流れ出す。
私はアイアンマン。みんなとともにいる。
演じたキャラクターそのままに、なりきりスピーチ。
RDJの面目躍如だ。
People People People・・と繰り返し感謝する。
そして最後は素の笑顔。
壇上に上がった瞬間から、場の空気を支配していた。
まさにトニー・スターク。
これぞロバート・ダウニー・Jr.!
壇上でのパフォーマンスの素晴らしさ。スターだ。真実のスターだ。
「Firstborn」 1984年
ロバート・ダウニー・Jrの映画、視聴可能なものはすべて観たい。
でもDVDでも配信サイトでも観られないものもある。うんと若い頃の作品。
でもでも、今はほんとに便利ね。Youtubeで探すと、フルムービーでUPされているのが見つかる。ただ残念なことに日本語字幕がないので、厳密には映画を観たとは言えないし、RDJも若くてちょい役だったりするので彼が出てるとこだけスキップして見たりする。それでも、まだ10代の小僧っ子のようなRDJがスクリーンで動いてるのを見つけるだけで嬉しい。
見られなくなってしまうかもしれないけれど、ここに貼っておこう。
Firstborn (1984) FULL MOVIE - YouTube
高校生役。いやもしかしたら中学生かも?
右が映画の主人公で、そのクラスメイト。
男子たちがじゃれあってるシーンがあるけど、ドングリの背比べ的な男の子達の中でやっぱり目立ってる。顔立ち、表情が全然ちがう。贔屓目じゃないよ。いや、たぶん(笑)
この後数年はやんちゃな高校生役が続く。そして「レスザンセロ」へ。
勉強なんか好きそうじゃないし、落ち着きもなさそうだし。可愛くて怖いもの知らずでエネルギー持て余してる典型的なティーンネイジャー。
いやいや堕天使っぽいね(笑)
そうそう、この映画でサラ・ジェシカ・パーカーと共演してるんだね。主人公のGF役なので、RDJとの絡みはなかったけど。
RDJという花束
ここ数年はハリウッドの授賞式という晴れ舞台で欠かせない感のあるロバート・ダウニー・Jr。ノミネートがなくてもプレゼンターとして必ずと言っていいほど一度は壇上に上がる。
ロバート・ダウニー・Jrが登場すると「待ってましたっ!」と大向うから掛け声があがる。・・ような気がする。「よっ!大統領!!(じゃないけど)」と会場が湧く。・・ような風に見える。
授賞式全体を見てるわけじゃないからわからないし、RDJ贔屓の目で見てるから、と謙虚に思ってみるが、いやいや「千両役者!!」で間違いはない!
ロバート・ダウニー・Jrのスピーチ姿って、気負った感じがまったくない、気がする。
気がする、が多いのは残念ながら英語がダメなのできちんと言ってることを理解できないから。会場からは笑い声があがって、面白いこと言ってそうなのが解るだけに・・・ううう、いっそ悲しい。
ともあれ。
ロバート・ダウニー・Jrのリラックスしたスピーチ姿にはほんとうっとりする。
共演者の何人もが「彼はカメラを恐れない」って言うけれど、カメラを恐れなければ、大きなステージも、会衆の目も恐れていない。恐れるどころか愛してるのかもしれない。だから愛するものに囲まれ見つめられて寛いでいる。
だから誰よりもカッコいい。
この写真は2004年だから10年ほど前になるけど、エルトン・ジョンがケネディセンター・オーナーを受賞した時のプレゼンターを務めたRDJ。
RDJがドラッグ問題を克服して復帰して間もない頃。
エルトン・ジョンは「I Want Love」という曲をRDJに贈り、そのPVへの出演をRDJに依頼、RDJの復帰を鮮やかに印象づけた。
そういう経緯は会場にいる人はみんな知っていて、RDJが「エルトンはみんなに救いの手を差し伸べている。僕にも」みたいなことを言ったときには拍手がひと際大きくなった。
この写真はエルトンを「彼こそ真のライオンキングだ!」と紹介したRDJ。
いい顔してるよねー。
このときのスピーチはエルトン姉さんも嬉しかったろう。RDJが壇上に登場しただけで姉さん、素の笑顔がこぼれてたからね。いやいやわかります、その気持ち(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=GdV69ggDuDo
プレゼンターはもちろん脇で、主役はエルトンなわけだけど、RDJのスピーチ・パフォーマンスにはとても華があって、彼がそうやって登場することで主役の栄誉がさらに印象づけられる気がする。RDJ自身が大きな豪華な花束なんだ。
エルトン・ジョンへ、キスを投げるRDJ。
エルトンへの感謝と友情、この役を務められて嬉しいよ、という想いが溢れてる。
素敵な男だ。
やっぱり 仔犬
「シャーロック・ホームズ」のこのショットが可愛いったらありゃしない。
なんなんでしょうねこの笑顔。
殺された男の隠れ家の搜索にやってきたホームズ。
婚約者と約束があるというワトソンとは家の前で別れる。直前までジプシーの占い師を仕込んでまで、メアリーとの結婚に難癖つけていたホームズ。「彼女によろしく」と言いながらもなんとなくテンション下がり気味で隠れ家へ向かう。
扉の前で七つ道具を取り出し鍵を開けようとするがもたもた。
(ホームズ、鍵開けは苦手らしい。アイリーンのホテルの部屋も開けられずもたもたしてたしね 笑)
もたつくホームズの後ろからワトソンが扉を蹴破る! ガッッ!!
さっさと部屋に踏み込むワトソン。その後ろ姿を見上げて嬉しくってに~んまり♡
・・・それがこのお顔。
もーねーワトソン大好きっーて顔だよねー。
あ、僕んとこ戻ってきたぁー♡ みたいな。
尻尾ぶんぶん振れてるでしょ。
ううーどっから湧いてくるんだよーこんな表情。悩殺の可愛さだわね。
恐るべしロバート・ダウニー・Jr。
ジャービスの靴下
映画を作ってるひとたちが、その仕事を楽しんでるんだろうなぁと思うのは、こんなショットを見つけたとき。
「アイアンマン3」のスターク邸。暖炉にクリスマスの靴下が下がってて、そこにジャービスの名前が!わあ、ジャービスもプレゼントもらえるのかぁ、となんだか嬉しくなってしまった。
ジャービスはトニーが創り出したものだけど、ジャービスなしではアイアンマンは機能しない。大事な相棒。トニーの信頼と愛情が感じられる。
こういう、メインストーリーの中で語られることはない部分を、クリスマスの靴下という小道具で語ってみせる。画面に映るのは一瞬だから気づかない人も多いと思うけど、これはトニー・スタークという人物を作り込むことでもある。
天才で大金持ちのプレイボーイの慈善家。クリスマスホリディには執事のために靴下を自ら飾る男。
暖炉の反対側にあった靴下は、不器用アーム用かな?名前は見えなかったけど、そうかも。彼らはどんなプレゼントをもらったのかな。知りたいなぁ(笑)
あ、このスクリーンショット失敗。
ロバート・ダウニー・Jrが目をつぶっちゃってるしー(笑)